まずこの稲荷神社があるのは菅生石部神社境内。
菅生石部神社は有名な祭りに「竹割祭り」がありまして、子供の頃に見たことがあります。
寒い日(2月に行われる)にバリバリとけたたましい音を立てて割れる竹、大蛇を模倣した大繩を最後は大聖寺川に放り投げる(ついでに人も飛ぶ) 焚火にあたりながら見ていたのを覚えております。割れた時に切れるのか血を流している人もいたなぁ。
そんな菅生石部神社の後ろに敷地稲荷神社があります。
深い森の中。夏だったので、蚊が多い事多い事。足がボコボコになってしまいました。
早朝と思って油断した……近頃の夏は蚊が朝に活発ですよね。
朝日を浴びて艶やかに輝く狐像達。
稲荷神社が目を覚ます瞬間に立ち会えたようで、感嘆しました。
いやぁ、綺麗で……玉の方に首傷が? 首傷を境に色合いが違うので、首が取れるような状態から修復を? くっつける方法とかあるのかな?
ここの狐像は眼球もしっかりと表現しているタイプ。耳も大きくして、正面を向かないで斜め上に首を向けているのは警備をしている狐像らしさがあります。
小さめの本殿。
なぜか偶数、三体の狐像が置いてあります。顔がほとんどなくなっている巻物狐像から察するに、結構な年代物で破損したとか?
そして、年若そうで血気たぎってそうな狐像2体。
昔こういう怪獣見たよなぁと思い調べると、「大怪獣ガメラ」に登場する「ギャオス」という怪獣の顔に近いんですよね。
足先に毛並みが表現されているのを見ると、おしゃれに気を使っている感じがでますね。それと眉と髭を伸ばして整えるのも、若さからくる自己表現みたい。
ただ、凄い人間の歯をしているのね……しかもやたらとくっきり分かれていて、力の入れ具合が伝わってくる。
威厳やファニーさばかり気にしていたけれど、若さを放つ狐像。制作年数や経年変化とも違う味をしれて面白い神社でした。
所在地:〒922-0011 石川県加賀市大聖寺敷地ル乙81