機動戦士Gundam GQuuuuuuXで稲荷があったから
※ネタバレ注意
※映画・パンフレット・ファーストガンダム・各サイトを参考にしております
※ほとんど空想です
・宇宙にあった狐像
制作陣がサイド6は日系の人が多いコロニーですよーぐらいのフレーバーで出したであろう稲荷神社もしくは稲荷堂(呼称がわからないので稲荷とこれから稲荷と呼称)と狐像を劇場で観てしまい、脳みそがフル稼働……やるしかないね!
というわけで、他の人と制作陣が全く気にしていないであろう稲荷から考察という名の空想穴埋め開始です。
・サイド6の稲荷の特徴
まずは確認です。
1.大きさはお堂程度
2.縦長い鳥居
3.鳥居の下に恐らく賽銭用の箱
4.立札
5.狐像がある(口が開いていたと思うので阿形)
6.稲荷の区画を囲う柵に紙垂ないしお札を張った細い注連縄がしてある
7.行くには階段を使う必要がある
8.高層ビルより低いが高所にある
※恐らく稲荷があった場所は、難民のいる区画近くだと思われる(場面転換の速さからそう考えました)。
※稲荷の周りには高層ビルがあり、ビジネス系のご利益があるとして参拝している人がいるかもしない。
※難民問題が起こっているのに、誰でも入れる状態と考えると参拝専用の場所かもしれない。
※コロニーという区画整理計画がキッチリした場所で専用の場所となると、作った人はそれなりに社会的地位や経済力があったと思われる。
※は空想です。
・境目としての役割変化
劇場で稲荷が登場した時に思ったのが「鳥居長っ」でした。あのサイズの稲荷ならお堂と同じか少し低いぐらいの鳥居の確立が経験上高いのだが、劇中の鳥居は長い。
恐らく鳥居は境目としてあえて長くしたのだと思われます。
地球とコロニーの距離を表す境目として。
コロニーへの移民とは聞こえがいいが、機動戦士ガンダムにおいては強制移民。不平不満を抱きながらも生きるためにはやるしかない。その覚悟として稲荷を建てた人は長くしたのでしょう。
「地球との決別」が最初の役割です。
そして、時が流れてある程度生活が安定していき代替わりが起きていくと次は稲荷らしく「商売繁盛」でしょう。
サイド6はコロニー群の中でも経済的に余裕があるらしく、劇中の高層ビル群などを見ても明らかでしょう。パンフレット(豪華版)を確認すると監督のインタビューでジオンも経済的には敵わないとあります。
そうなってくると境目としての役割は薄くなります。宇宙に住むのが普通になってきたら、本来の人々の祈願を受ける場所へ戻る……予定でしたが、一遍する出来事が起きます。
一年戦争です。
怒涛の境目として復活です。
サイド6は中立コロニーとして戦時中は立ち回りました。宇宙とコロニーの境目から、今度はジオンと連邦との境目です。
戦況のニュースなどを見て不安を覚えた人は稲荷へ参拝に来ていたかもしれません。
自然と役割が「平穏無事」「災難除け」など俗っぽく言えば「こっちに来ないで」と結界としての役割になっていったでしょう。
戦後のサイド6、主人公であるアマテ(以下マチュと呼称します)などが活躍し始める一年戦争から5年後の役割は戦時中と同じく「こっちに来ないで」という結界でしょう。
ただしジオンと連邦ではなく「難民に対しての境目」です。
マチュは平気そうに難民が住む地区で問題を起こしてもよくあること特別でも何でもない風に言ったのは、年齢もあると思われます。一年戦争時は12歳。多感な時期に起きた問題はやがて慣れて、自然の風景になっていったのでしょう。
十代らしい柔軟性、悪く言うと興味がなかった。彼女と出会うまでは。
さて、それはそれとして若者ではない軍警のような大人にとっては苦々しい問題です。
違法建築、払われない税金、コロニーという環境を考えると空気と水という貴重な資源も難民に与えなければいけない。そんなイラ立ちなどが積もって劇中での軍警ザクの暴力行動でしょう。
サイド6内での難民は生活に直結する頭痛の種として印象が悪い。
あの鳥居が見える向こうは行っちゃダメーーサイド6側の親は子にそう言っているかもしれません。
・儀式として稲荷
稲荷が登場するのはニャアンがマチュを追った場面になります。
そこら辺の内容は映画か始まるアニメでチェックを。
大事なのはニャアンが難民であるという事。今まで興味がなかった存在とあるアイテムを巡って出会い、追いかけ、衝突。
その場所が稲荷――これは黄泉戸喫(よもつへぐい)の一種だと思われます。衝突は物理的にぶつかってマチュがニャアンを押し倒す形だったので「黄泉押し倒し」と呼びます。
サイド6という地上世界と難民が住む地下世界の境目の稲荷で黄泉押し倒しをする事で、許可を得た。
あぁ、最初に見るなのタブーも破っていますね。とあるアイテムを手に入れた時にマチュは。
つまり見るなのタブー → 儀式(黄泉押し倒し) → 戻れなくなる
こうしてマチュは日本のイザナギやギリシャのベネルセポのように暗い世界から戻れなくなる……と、書くと不幸に思えますがマチュの場合は違います。
宇宙という自由の世界へ行けたのです。
地下世界を越えると自由な世界になる。それがコロニーという世界の面白い所ですね。
・さてはオメー……
マチュは地下世界でガンダム、ジークアクスと出会い乗りこなします。
軍警のザクを撃破した後に、モビルスーツを使った非合法のバトル「クランバトル」に参加する事になるマチュ。
家の門限を守りつつ、コロニー側にバレない様に5分以内で決着をつけなくてはならないマチュ。
この流れ見た事があるぞ。
周囲に正体を隠して時間制限のある巨大な存在に変身する……
マチュ、お前、ウルトラマンだったのか……
という、冗談を書きたくてしょうがなかったので書きました。
あースッキリした。
・今更だが狐って宇宙民はわかるのだろうか?
……サイド6でこれは何像ですか? とアンケート取ったら犬になりそう。
そもそもコロニーではどんな動物はありなのだろうか?
劇中だと犬は出ていました。ファーストガンダムでは畜産として牛、逆襲のシャアでは移動手段として馬が。
どれも人間と付き合いの長い動物達です。データの積み立てがあります。
それで考えると……宇宙に狐を持っていくかな? まず自分達の生活で手一杯な最初の移民達にとって狐なんて負担中の負担でしかない。狐の飼い方なんてデータの積み立てをする暇がない。
うん、持って行かないな。
地球環境保全も考えると捕食者としての狐は必要だろうし。
そうなると、実物は見たことないけど知識記憶として狐は知っているぐらいな気がします。
強襲揚陸艦ソドンをピラミッドと勘違いして言った少女(恐らくスフィンクスの名前が出てこなかった)やマチュの部屋にクラゲの写真があるのですが、実物を見た事はなく映像などによる知識だけを持っている状態の宇宙民が多そうです。
地球からそれほど遠い場所がコロニーと今更ながら思います。
・すべては空想です
衝動的に色々書きましたが、すべては空想です。
サイド6の住民的特徴、世界観のフレーバー程度として登場した稲荷に、勝手に宇宙移民達の大変さを空想して意味を持たせました。
ここに書いた事はすぐにひっくり返る事と思います。その時は笑ってもらえれば幸いです。