今庄の稲荷神社にて

狐像

 親類がいる福井県へ旅行。
 稲荷神社が道中にあるので、訪れてみました。
 今庄という場所は、四方を山に囲まれた谷間にあります。
 住みにくい場所になぜ?となりしたが、駅内に歴史資料の展示がありそこで納得。
 江戸時代の参勤交代のために作られた宿場町が元でした。
 福井(越前)の人達は勿論として、各地から人が流れてきており「宿場町では様々な呼び込みに混じって、都訛りもあった」との事。
 もしかすると稲荷神社は都(関西方面)から流れてきた人が持ってきた?
 それか稲荷信仰が広まったのは参勤交代での文化交流との説もあるので、それかも?
 どちらにせよ地元の神様ではなかったのでしょう。駅から見える山から広がるように神社やお寺があるのですが、稲荷神社は妙に外れた場所にポツンとありましたから。
 そして時代が下ると鉄道で荷物の運搬などの流通の一端を担っていた模様。
 人々の生活を支える中継地点として発展した町、それが今庄でした。

 読み終えて、駅のすぐ正面の案内板にある通りに稲荷神社へ。

 稲荷神社は町中を抜けて小さな丘? 山? のような高台にありました。足元に不安が残る道なので注意が必要です。
 とはいえ、町を見下ろして停まらずに走り抜ける電車が山に消えていくのは風情がある光景でした。
 そしてもう少し登ると目的の狐像を発見。態々ここへ見に来た理由は、なぜ四体なのかと気になったため。

 ツタに覆われている……Googleに載っていた写真には後ろの木がなかったので、植物の生命力に驚かされました。
 鳥居を挟むように設置はされておらず、恐らくですが東西南北を向いております。駅前の地図に方位マークがあったので、それと向きが重なっておりました。

 近影。
 四方を見守る狛狐。宿場由来で考えるならば、旅の無事を祈るための狛狐でしょう。
 経年劣化もあり表面はボロボロですが、丸みが強い愛嬌がある顔立ち。言ってしまうと柴犬などの和犬が持つ丸い雰囲気に似ている気がする。

 歴史も考えさせられる変わった狐像達でした。

 〒919-0131 福井県南条郡南越前町今庄111−3 稲荷神社

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